国際歯科保健医療協力NGOダイレクトリー
(2002年版)
歯科保健医療国際協力協議会(JAICOH)
会長 深井穫博
地球の人口の約80%は途上国の人々です。また、国民総所得でみると、途上国の占める割合はわずか全体の20%に過ぎません。すなわち、地球上の20%の人々が、富の80%を得ていることになります。国際協力の根底にあるのは、この貧困の問題であり、そのことがもたらす健康の較差です。21世紀までの世界的なスローガンのひとつである「Health for all by the year 2000」も、この地球規模にみられる健康の較差を解消するための方策でしたが、その解決への道は容易ではないようです。しかしその一方で、同時代に生きる人間として、また専門家として、自らの知識や技術を生かした行動が、専門家としての自覚と喜びが喚起されるものであることは、一度でも途上国での国際協力に従事した者であれば誰もが実感するところです。
わが国で現在、NGOの立場で多くの団体や個人が歯科保健医療の国際協力活動を行っています。その内容は、歯科治療を主体とするもの、健康教育や予防活動を行うもの、人材育成に主体をおくもの、さらには地域開発に焦点をあてるものなどいろいろなレベルでの国際協力となっています。国際協力は、何よりも現地の人々のニーズに沿い、しかも適正技術の移転を通して現地の自立を支援することが重要となりますが、その原点は、「できることから始める」、「仲間をつくる」、そして「継続する」ということにあると考えられます。そしてそれぞれの団体や個人は、継続を通してその活動を発展させてきています。もし、これらの個々の経験をお互いに知り、連携を深めることができれば、個々の活動の発展に有効な機会を得ることになり、しかもこれから活動を始めようと考えている人々にも有用な情報となることでしょう。
このような背景から、「国際歯科保健医療協力NGOダイレクトリー2002年版」を企画し、関係者に回答を依頼したところ、多くの賛同と協力を得ることができました。できるだけ、現在活動している団体や個人を網羅して掲載することに努めましたが、内容の不備については、本書発行者の責任に負うものであり、今後、本書を手にした方々の率直なご教示・指摘をいただきながら改訂していくことができれば幸いです。
最後に本ダイレクトリー作成にご協力いただいた各位と、根気強く編集作業にあたった鈴木基之JAICOH副会長に心から感謝申し上げます。
◆発行:歯科保健医療国際協力協議会
Japan International Cooperation of Oral Health (JAICOH)
◆発行日:2002年12月
◆作成協力団体および掲載団体
北海道
1.北海道ブータン協会(北海道)
2.ミャンマー臨床歯学協力会 (北海道)
関東
3.南太平洋医療隊 (埼玉県)
4.歯科保健医療国際協力協議会(JAICOH)(埼玉県)
5.東京歯科大学国際医療研究会(千葉県)
6.日本大学松戸歯学部国際保健部(千葉県)
7.東京医科歯科大学歯学部NGO (東京都)
8.国際口腔医療協力センター (東京都)
9.歯科医学教育国際支援機構(東京都)http://www.mmjp.or.jp/oisde/
10.スリランカの子供たちを斑状歯から守る歯科医師の会(東京都)
11.神奈川海外ボランティア歯科医療団(KADVOカドボ) (神奈川県) http://www.f-arts.co.jp/kadvo/
12.梅本記念歯科奉仕団(神奈川県) 信越
13.アジア歯科保健推進基金 (AOHPF)(長野県)
東海
14.日本口唇口蓋裂協会(愛知県)http://www.aichi-gakuin.ac.jp/~jcpf/
15.AGUDAA-V-フィリピン (愛知県)
16.新世代のアジア (愛知県)
17.オペラシオン ユニ(Operation Unies)(愛知県)
18.DHネットワーク(愛知県)
近畿
19.南太平洋に歯科医療を育てる会 (大阪府)
20.守口ロータリークラブ(大阪府)
21.V.S.O.G(ボランティアサービスオーラルグループ)(大阪府)
22.箕面市歯科医師会(大阪府)
23.カンボジア医療協会基金(大阪府)
24.日本モンゴル文化経済交流協会 「モンゴル歯科探検隊」(兵庫県)
25.奈良県カンボジア医療協力基金 (奈良県)
中国・四国
26.日本青年会議所(島根県)
27.ザ・トゥ-ス・アンド・トゥ-ス(岡山県)
28.日本歯科ボランティア機構(広島県) http://javdo.cool.ne.jp/
九州
29.ネパール歯科医療協力会 (福岡県)http://www.kyu-dent.ac.jp/depart/physiology/adcn.html